高齢者の認知症予防には筋トレが効果的だった
脳と筋トレは密接な関係がある
認知症は2025年には65歳以上の5人に1人、700万人が罹患するという予測がされています。そしてこのままいくとピークとなる2040年には、900万人の患者と、その同数の予備軍が予測されているという情報があります。
ところで皆さん筋トレをしたことはありますか?おそらく多くの人は「やったことがある」と答えるのではないでしょうか?では認知症に筋トレが効果的だと知ってましたか?と聞かれると「知らなかった」と答える人がほとんどだと思います。
そう、筋トレは脳を活性化させることができ、認知症予防にはとても効果的なのです。
脳は筋肉、カラダの全般を動かす司令塔ですよね。例えば運動をした後に感じる筋肉痛は、痛覚が脳へと電気信号として送り込まれるから痛みとして感じるわけですね。
ということは脳と筋肉は常に繋がっている状態。長く歩いたり、トレーニングをしたり、泳いだりすることは常に脳から筋肉へと電気信号を送り込むことでカラダが動いているということです。
認知症とも関連する記憶を司る海馬は高齢を迎えると1年で1%ずつ萎縮していきます。だから皆さん忘れ物が多くなったり、記憶がなくなったりするわけですね。しかしこの海馬も筋トレをして血流を流してあげることで肥大し、正常な状態に戻ると言われています。
海馬をトレーニングすることが認知症予防に効果を発揮します。
筋トレがもたらす効果
筋トレは年齢関係なく取り組んでいくことが必要なものです。車でいうとタイヤの部分と例えることができます。タイヤは同じ空気圧、ゴムの状態でないと車体を安定させ動かすことはできません。
筋肉も同じで、それぞれの筋肉が正常な筋力を保つことでカラダの安定性が整います。どこかが弱くなったり機能しなくなると全体にゆがみがでます。ここでは筋トレの効果をみていきましょう。
体幹力を向上
体幹は身体の手足首を除いたすべての部分のことを意味します。つまり胴体ですね。胴体の筋肉が安定することでぶれがなくなり、姿勢を整えます。つまり正しい姿勢ができるということは歩くことにおいても問題は発生しないということ。
精神的な安定
筋トレをすると精神的に落ち着くことがわかっています。これはセロトニンというホルモンの分泌によるものであり、臨床現場では抗うつ薬としても使われています。それを自ら分泌させることができるのです。よく筋トレしている人ってイメージ元気な方が多くないでしょうか?あれはホルモンバランスが整っているからと言えます。
骨粗鬆症予防
筋トレをすると筋肉だけでなく骨にまで負荷がかかります。骨は負荷がかかることで強くなり、骨密度が向上します。食事においてもカルシウムを摂取したり、サプリを利用したり、筋トレで骨に負荷を与える事で骨粗鬆症も予防できます。
肩こり、腰痛予防
筋肉が低下すると全身の基礎代謝が落ち、血液循環が悪くなることがあります。すると冷え性を発症することもあるのですが、更に姿勢が不安定になることで背中が丸まり、腰痛や肩こりが常に発症するようになります。筋トレによって筋肉量を増やしてあげることで基礎代謝が向上し、姿勢が整い、このような痛みとも決別できるわけですね。
認知症予防
筋トレによって脳の伝達機能がトレーニングされるようになります。すると海馬内の神経細胞が常に鍛えられ、記憶力が向上し認知症予防につなげる事が出来ます。
生涯歩けるカラダ
特に足腰の筋肉を鍛えていくと生涯歩けるカラダでい続けることができます。これは人間の筋肉の約6割~7割は下半身に付着しています。逆を言えば下半身から筋肉が落ちていくということ。歩けなくなると、寝たきりになり、外へ出るものままならなくりやがては認知症となる可能性が十分に高いのです。そうならないためにも歩けるカラダを維持しましょう。