高齢者が自宅の椅子でできる腸腰筋の筋トレ方法
腸腰筋は高齢者にとっても特に重要な筋肉になります。加齢とともに筋肉は衰えていくものですが、筋肉は唯一カラダの中で鍛えれば成長する器官でもあります。特に腸腰筋が衰えると足が持ち上がらなくなり、無意識に歩行スピードが落ち、最後にはすり足になってつまづいて転ぶということがあります。
転倒予防にもこの腸腰筋トレーニングは効力を発揮します。そんな腸腰筋ですが、自宅でできる方法があります。わざわざGYMに行かなくても椅子があればできるもの。またGYMに行くなんて考えられない、近くにそういった施設がない方でもできる効果的な方法をみていきましょう。
椅子を使った腸腰筋トレーニング方法
腸腰筋トレーニング
椅子を用いて行うトレーニングは安全にできるトレーニングの一つです。座った姿勢であれば上体が安定するのでしっかりとしたフォームでトレーニングができます。特に高齢者のような体幹の力もなくなり、脚も弱くなった方だと脚を上げるのに姿勢が丸まったりすることがあるので椅子を用いたトレーニングは初級レベルとして取り組んでいくことができます。
やり方
・椅子に浅く腰かけます
・両足の裏がしっかり床に接地していること
・両手は椅子の側面を持ちます
・片足ずつ膝を真上に上げましょう
・上げながら息を吐き、下ろすときに息を吸いましょう
・片足20回~30回行いましょう。そして3セット行いましょう。
このトレーニングでは座った状態での足を上げる運動ですが、慣れてくれば立った状態からやっても構いません。腸腰筋だけでなく、腹筋も鍛えることができるのでオススメです。万が一途中で辛くなった時は無理に継続せずやめましょう。
大腿四頭筋(前もも)トレーニング
大腿四頭筋は腸腰筋とは関係ない筋肉にも思えますが、実は共通して足を上げる動作に関係してきます。つまり大腿四頭筋+腸腰筋を鍛えることで更なる歩行機能改善や転倒予防にもなるということです。
やり方
・椅子に浅く座ります
・両手で椅子の両端を持ちカラダを安定させます
・片足ずつ、膝を伸ばす、戻すを繰り返し20回行います
・終わったら反対も同様に行います
・20回を3セットできると理想的です
このトレーニングのポイントは膝を伸ばした時に上半身が丸まらないようにすることです。上半身が丸まるとせっかくのトレーニングの負荷が逃げてしまい非効率的になります。
まとめ
椅子でできるトレーニングに関して、今回は腸腰筋に絞りましたが、他にも腹筋や腕、脚など鍛えられる箇所は沢山あります。しかし高齢者が筋トレをするということに関しては、若年者に比べ筋力の低下や、関節可動域の問題が必ず発生します。いきなりマシンなどを用いた筋トレを行うよりも、まずは慣らしていくことがとても大切だと言えます。自宅にある椅子はとても便利なのでこの際、トライしてみるといいでしょう。