高齢者は腸腰筋をトレーニングすれば歩けるようになる
私たちは普段から歩く、登る、降りるといった日常動作の中で足をよく使うことが多いですよね。足といっても筋肉は沢山付着しておりそれぞれの役割が明確に存在しています。中でも下半身と上半身を繋ぐのが腸腰筋と呼ばれる筋肉です。腸腰筋が存在するおかげで私たちはあるくことができるのです。
ではどのように歩くことに腸腰筋が関係しているのでしょうか?まずはそこもメカニズムから見ていきましょう。
腸腰筋は歩行に大きく関連する
画像をみるとわかるように、背骨の真ん中の位置から、骨盤をまたいで大腿骨に付着しているのがわかります。つまりこの筋肉が収縮したり、緩んだりすることで足を持ち上げることができるのです。腸腰筋が硬くなったり、弱くなったりすることでうまく歩行ができなくなります。
初期の症状
・疲れやすくなる
・歩幅が狭くなる
・歩くスピードが落ちる
・つまづきやすくなる
これらの症状が出てきたら腸腰筋の筋肉量が不足していることが考えられます。よく高齢者の転倒する原因の一つにも関係していると言われます。ではなぜ腸腰筋が硬くなったり、弱くなったりするのでしょうか?
普段座りっぱなしだと弱まる
基本的に筋肉は使わなければ向上することはありません。何もしないで寝たきりの状態になると50%の筋肉がなくなると言われています。例え鍛えていたとしても年に1%は減ると言われています。
つまり20歳の時と70歳の時では筋肉量が50%低下するので半分は落ちている計算です。日頃からGYMに通ったり家でも定期的に運動する人は問題はありませんが、多くの人は気づいたときにはかなり進行していることが多いのです。
将来的に車椅子の生活や杖をついて歩くといったことはなるべく避けたい。そんな方は今からでも鍛えることで間に合います。筋肉は何歳になっても鍛えれば成長する器官です。これは科学的にも証明されています。
腸腰筋を鍛えると精神面にも効果あり
腸腰筋は人間の生活の上ではかかせない筋肉です。万が一ケガなどでもしたら歩けなくなります。しかし一方でそれだけ影響のある筋肉ということは鍛えることで相応の効果もあるということです。
腸腰筋は人体の中でも比較的大きな筋肉であり、鍛えることでセロトニンと成長ホルモンが分泌されます。これらのホルモンは精神的に前向きになったり、ポジティブになるなど毎日を過ごすうえで重要なメンタル面のサポートをしてくれます。
特に高齢を迎え、時間があまるようになると動かなくなる方がほとんどで、人と関わることもなくなります。そうなるとうつを発症する方も多くいらっしゃいます。セロトニンは抗うつ剤としても使われるほど効果のあるホルモンです。
自らて定期的に筋肉を動かし、生涯歩くためにも腸腰筋を鍛えて毎日元気いっぱいでいることが大切です。今日から早速実践していきましょう。