ジムに通える高齢者は腸腰筋をトレーニングするべし
腸腰筋は今後の人生でも重要な筋肉
腸腰筋を鍛えることがなぜ大切なのか皆さんはご存知でしょうか。腸腰筋は大腰筋と腸骨筋に分かれた上半身を下半身を繋ぐ筋肉であることが言えます。日常生活の中ではしゃがむ、立ち上がる、歩くといった何気ない必要動作に関連している筋肉です。
特に高齢を迎えると下肢の筋肉から低下し始めます。これは物理上、人体の大きな筋肉から落ち始めるからです。つまりそれが下半身の筋肉。人体で一番大きい筋肉は大腿四頭筋、続いて臀筋、ハムストリングと続きます。全て下肢に存在します。
これらの筋肉が弱まることで日常におけるありとあらゆる動作に支障をきたすというわけです。では高齢者の中でも普段からスポーツジムに通える方、市の体育館でトレーニングができる環境のある人はどんなトレーニングをすればよいのか。ご紹介していきます。
腸腰筋にマルチヒップ
マルチヒップマシンは腸腰筋をダイレクトに鍛えます。腸腰筋の動きは股関節を屈曲(足を上にあげる)と股関節を伸展(足を後ろに出す)の2つの作用です。このマシンでは主に股関節の屈曲に対して負荷をかけ、鍛えていきます。
やり方
・マルチヒップマシンの上に立ちます
・片足ずつ行います
・目の前のハンドルにしっかりつかまり上体を安定させます
・膝のやや上にレバーをあてゆっくり膝を曲げたまま足を上げていきます
・回数は10回~15回行います
レッグプレス
レッグプレスは下半身全体を鍛える効果があります。ふくらはぎ、ハムストリングス、大腿四頭筋、臀筋、腸腰筋、腹筋まで鍛えられます。ジムに行くと必ず置いてあるマシンなのでトライしましょう。
やり方
・椅子に深く座ります
・両端のバーを握ります
・両足はやや上に置きましょう
・膝が90度まで曲がるところまで足を曲げ、膝が伸びきる手前でストップ
・20回から30回行いましょう
レッグプレスのポイント
かかとに力を入れることでしっかりと下肢全体に効いていきます。これがもしつま先に力が入った状態で行うと前ももにしか負荷がかからず、また膝への負担も大きくなりケガに繋がりやすくなるので注意しましょう。
あまり自信のない方は踏み台昇降
ジムにいっても有酸素運動のみで、マシンを使うことに抵抗のある方は踏み台昇降も腸腰筋トレーニングとして効果があります。何も踏み台がなくても段差があればできることなので誰でもトライすることができます。
回数は50回から100回程度行うと良いでしょう。ポイントはつま先で上がるのではなく、かかとを使って上がることが大切です。
膝に少し違和感や不安がある人は
のようなサポーターもつけてみるといいでしょう。
まとめ
今回は高齢者の中でもまだ足腰が丈夫でジムに通える方向けのトレーニング紹介でした。人の筋肉は何もしなければ劣化していきます。年に1%ずつ減ることがわかっています。万が一1ヵ月寝たきりになると50%も低下します。
何かのはずみで転倒して骨折をして歩けなくなると急激に筋肉量は落ちます。そうならないためにも日頃から足腰のメイン筋肉である腸腰筋を鍛えておきましょう。
どなたでも今日から実践することで間に合います。筋肉は年齢に関係なく成長することができる唯一の器官です。