高齢者の転倒予防におすすめな筋トレ
転倒予防には下肢の筋トレを
高齢者になると転倒予防に対する意識は高まります。姿勢も変わり猫背になり、膝が曲がり、骨盤が後傾します。すると体重が後方にかかるので倒れやすくなるのです。また、運動量が低下することで筋肉量、消化吸収機能の低下にもつながってしまいます。
特に下肢の筋肉が落ちることで歩行時の足を高く上げ、蹴りだす力が弱まったりといった歩行障害が出る可能性もあります。高齢者の方は若い人に比べて歩く速度が遅く、歩幅が狭くなっていることがあります。
この状態ではつまずきやすくなったり、つまずいたときに体制を立て直すことができずそのまま転倒してしまいます。高齢者の筋肉は速筋が衰え、早い動きが苦手になっています。瞬間的に転びそうになった時は若い時は反応できますが高齢者になると反応できないことがあります。
しかし一方でこれは改善することができます。しっかり筋肉を鍛えることで筋肉は成長します。よくもう年だからという言葉を耳にすることがありますが年齢ははっきり言って関係ありません。なぜなら筋肉は唯一年齢関係なく成長するカラダの器官なのです。
年齢を重ね、「歩くことがしんどい」「最近ふらつく」と感じたら、筋力トレーニングをはじめましょう。歩く能力は必ず改善します。
オススメ下肢筋トレ
ふくらはぎを鍛えるカーフレイズ
やり方
・椅子を用意ます
・両手を椅子に置き両足は肩幅にします
・つま先をゆっくり2秒かけてあげましょう
・2秒かけてゆっくり下ろしましょう
・初めての方は20回を2セットを目標にしましょう
ふくらはぎはなぜオススメなのか?
二足歩行をする上で重要なのがふくらはぎにあるヒラメ筋という筋肉です。ヒラメ筋は猿にはなくて人間にはある筋肉です。このヒラメ筋は重心をコントロールするのに重要な筋肉なので鍛えることでバランス感覚が養われます。
グーパー運動
やり方
・両足を揃えます
・膝は曲げても伸ばしてもどちらでも構いません
・グ―パーと交互に20回行いましょう
グーパーがオススメな理由
グーパー運動は足の裏の筋肉を鍛える運動です。足の裏は特に重要で歩行の際にしっかり踏ん張ることができるか否かを左右するほどです。しっかり踏ん張れなければ、蹴りだすこともできません。足の裏を動かす習慣はあまりないかもしれませんがやってみると難しさを痛感すると思います。
しかしながら毎日やれば徐々に足は動くようになります。また歩行にも変化が生まれます。めんどくさいと思わずに続けていきましょう。
起立、着座筋トレ
やり方
・椅子を用意します
・起立、着座を繰り返します
・起立する際はかかとに力を入れて立ちましょう
・10回~20回
オススメな理由
起立、着座運動は二足歩行に重要な大殿筋を鍛える筋トレです。大殿筋とふくらはぎが兼ね合わさって二足歩行が可能と言われています。大殿筋にはスクワットもありますがトレーニングに慣れていない方は特にフォームなども難しいことからまずはこの筋トレがいいでしょう。
転倒予防筋トレをする際に注意したいこと
筋トレをする際に意気込んで無理をしてしまうこともあります。中には燃え尽き症候群になることもあります。そうならないためにどんなことに注意していけばいいのかみていきましょう。
体調が万全の状態で行うこと
万が一熱があったり、なんだか具合が悪く感じるときは筋トレはやめましょう。そういう時は焦らず休養に徹することが大切です。休養はカラダのサインですから無理をしないことが続けられる秘訣です。
血圧が高いとき
血圧が高い場合も休むことをおすすめします。筋トレは負荷をかける動作が多く、血圧があがりやすいこともあります。血圧が安定した状態で行いましょう。