危険!高齢者がやってはいけないストレッチとは?
高齢者になると若年者とは体質も体型も変わります。これは誰もがそうなりますが、特にストレッチをするとカラダが柔らかくなって、血液循環が良好になり、基礎代謝も向上してと良い話が多く取り上げられます。
しかし一方でストレッチもやり方を間違えてしまうと筋肉を痛める、炎症が起きるなどして逆効果になってしまうことがあります。しっかりとリスク管理をしたうえで行いましょう。
高齢者にとって危険なストレッチ方法
動的ストレッチ
ストレッチには静的ストレッチと動的ストレッチが存在します。動的ストレッチは反動をつけて行うストレッチ。静的ストレッチはゆっくり筋肉を伸ばすストレッチ方法です。高齢者にとって動的ストレッチは筋肉を傷つける可能性が高いです。そもそも若年者とは筋肉の質も量も筋繊維の太さも違う状態。反動をつけたストレッチをすると筋繊維が切れてしまい結果的には肉離れのような症状になることもあります。
開脚ストレッチ
開脚ストレッチも筋肉が硬く、細くなった高齢者には危険なストレッチです。高齢者の方は股関節に違和感や痛みがある方が多いです。股関節は加齢とともに大腿骨頭と呼ばれる足と胴体を繋ぐ部分の軟骨がすり減ってくることがあります。
この状態で開脚をしたいからという理由で無理に足を拡げると痛める原因になることがあります。まずは大きく開くことよりも、小さく開くことからスタートして痛みがあまり感じない程度から行いましょう。
朝起きてすぐのストレッチ
朝起きてすぐのストレッチは危険が多いです。朝は体温が一番低い状態です。体温が低いということは筋肉も目覚めていないということ。カラダの体温は夕方16時頃が一番高いとされますが冷えている状態では関節を痛めたり、筋肉そのものを痛める可能性が高いということ。朝起きてから行うと良い方法としては体操です。体操はカラダを目覚めさせ、無理に筋肉を引っ張るようなことはないので安全と言えるでしょう。
高血圧状態で行うストレッチ
高血圧をお持ちの方はまずは血圧を下げてから行うと良いでしょう。収縮期血圧が150mmhgを超えるような状態では無理がかかります。実はストレッチは血圧低下には効果があります。しかしここではストレッチに慣れていない人が無理にやることで呼吸を止めてしまい益々血圧が高まることが危険とされます。
ある程度慣れた状態で呼吸を意識できる方は続けて行っても問題はありません。
飲酒後のストレッチ
飲酒後のストレッチも危険は多く存在します。アルコールによる痛覚が鈍ることが一つの理由です。人は加齢とともに痛覚が鈍感になってきます。特に高齢者は痛みを感じなくなる人もいます。加えてアルコールにより更に痛覚反射が鈍ると無理に筋肉を伸ばすことに繋がります。そして筋繊維の破壊が発生します。
また、アルコールには利尿作用があるので脱水症状になる危険もあります。ストレッチは筋肉を伸ばす行為、つまり筋肉には刺激が入り、体温も上がります。脱水状態になってしまうと、低カリウム決血症、低ナトリウム血症などを引き起こし、けいれんや場合によっては死に至る可能性もあるのでくれぐれも飲酒後はおとなしくしておきましょう。