65歳上の高齢者の腰痛に腸腰筋ストレッチが効果的な理由
腰痛と腸腰筋(大腰筋)ストレッチの関係
高齢にもなってくると背中が丸まり始め腰痛を発症したり、カラダの節々が痛くなることがあります。若年者であれば背筋は高齢の方に比べると整っていて姿勢も安定している方が多いですよね。
つまり腰痛と言っても、高齢者と若い人の腰痛には違いがあります。またその違いを知りながらなぜ高齢の方には腸腰筋ストレッチが効果的なのかをご紹介していきます。今回は腸腰筋の中の大腰筋に注目してみていきます。
年代別での腰痛の特徴を比較
腰痛の割合を比べてみました。
■ 若年者は4割
■ 中年者群4割
■ 高齢者群2割
このような割合で腰痛が発症しているケースがわかります。また腰痛は原因が特定されているものが2割、8割は原因不明とされています。心因性やストレス、筋肉、骨の問題等あらゆる可能性が考えられます。
高齢者の腰痛と若年者の腰痛の痛みの違い
高齢者の腰痛は女性に多い場合があります。また若年者とは違い足にしびれがある、うつ症状も合併することもあり、お尻の痛みがあることが分かりました。
腸腰筋(大腰筋)と腰痛の関係は?
大腰筋の筋委縮
大腰筋の筋委縮、つまり筋肉が硬く縮こまることで骨盤が前傾し、反り腰になります。すると腰の弯曲が窮屈になり腰痛が発症するというメカニズムです。
筋肉は伸びる、縮むの2つの性質のみです。筋委縮は長期の座り姿勢や、運動不足によって発生します。
大腰筋の機能低下
次に大腰筋の機能低下によって発症する場合があります。これは筋委縮とは真逆の現象であり、筋肉が弱くなり適度な弾力もなくなり弛緩している状態です。弛緩状態では筋肉は張りもなくゆるゆるなので姿勢が崩れる原因になります。
機能低下の場合は大腰筋が働いていないので骨盤が後傾しぽっこりお腹になり、筋委縮の時とは違い弯曲がなく、腰の筋肉が常に伸びきっている状態であると言えます。よって適度な萎縮がない状態であることから腰への負担が強く、腰痛を発症します。
腸腰筋(大腰筋)のストレッチの効果は?
骨盤の安定
まず腸腰筋(大腰筋)をストレッチして伸ばすことで正しい位置に骨盤が安定します。骨盤の安定は姿勢に大きく関係し、骨盤のゆがみから起こるリスクとして腰痛以外にも、肩こりや膝の痛み、冷え性なども発症します。
腰痛予防
上記にもあったようにまさに腰痛を改善、または予防をするには腸腰筋(大腰筋)の柔軟性と筋力をしっかり保つことが大切です。
姿勢の改善
画像にもあったように腸腰筋(大腰筋)筋力の低下や柔軟性欠如により猫背や反り腰になります。正しいポジションを保つための重要な筋肉です。
腰痛予防におすすめなストレッチ
既に腰痛を抱えている、もしくは腰が痛くなることが多いという方を想定し、そういう方でもできるストレッチのご紹介とします。特に腰痛で困っていない方には少々物足りなさはあるかもしれまんが覚えておくと便利だと思います。
足曲げストレッチ
仰向けに寝たまま行うストレッチです。高齢の方でも簡単にできるストレッチですのでぜひトライしてみましょう。
やり方
1 仰向けに寝ます
2 片足を抱え膝を胸につけます
3 その状態で10秒、後ゆっくり戻します
4 交互に2セット行いましょう
このストレッチは腸腰筋を緩めながらも腰も同様にストレッチすることに繋がります。曲げている側の腰が伸びている感覚も意識してみましょう。
両足抱えストレッチ
両足を抱えて行うストレッチです。これは片足に比べると応用編になるので腰の状態がある程度よくなってきたら行いましょう。
やり方
1 仰向けになります
2 両足を抱えます
3 胸のほうに惹きつけるようにします
4 この状態で20秒から30秒
5 ゆっくりもとに戻して2セット目も行いましょう
まとめ
ストレッチは1日の中の体温の高い時に行いましょう。入浴後が体温が高まりリスクも減るのでベストな時間帯となります。
頻度は毎日行ってもよいでしょう。筋力トレーニングとは違い、負荷の弱いものなので筋肉には支障はきたしません。この2つのストレッチを毎日行うだけでも腰痛改善、腰痛予防にはなります。今回は簡単なやり方を紹介しましたが、少し物足りないようであれば他にもやり方は存在します。
自分自身が続けられるものでストレッチを始めることが改善への近道です。皆さんも今日からケアしていきましょう。