足腰を強くする高齢者の筋トレまとめ

高齢を迎えると様々な病気や体の衰えを感じてきます。中でも足の筋肉の衰えは誰もが感じるものです。このブログでは足腰を強くする筋トレの方法や効果、ストレッチなども取り入れています。特に下半身の筋肉にある腸腰筋、大腿四頭筋、お尻、姿勢といった部分まで改善できるようご紹介します。

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高齢者の転倒予防に腸腰筋トレーニングが効果的な理由

転倒予防に腸腰筋トレーニング

高齢になってくると転倒しやすくなります。筋肉量の低下であったり、反射機能の問題であったりと原因は多面に存在します。

しかしながらポイントである腸腰筋を鍛えることで転倒予防に繋がることがわかりました。その理由とこれから行うべき腸腰筋のトレーニング方法をご紹介します。

 

高齢と腸腰筋の関係

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高齢になると猫背になり、膝が曲がり、骨盤が後傾します。若い時に比べて重心が後方に移動してしまうため、バランスを崩しやすいのです。

こうなってしまう理由は腸腰筋にあります。腸腰筋は大腰筋+腸骨筋の総称を意味しますのでここでは腸腰筋とさせて頂きます。

 
高齢による筋力低下は運動不足が原因

不思議なことに加齢とともに免疫細胞、脳細胞、髪の本数、歯の数などが減る一方なのに比べ、筋肉の構成単位である筋繊維の数は、基本的に生まれてから死ぬまで大きな変化はありません。

 

 しかし一方で年を取ると筋肉が落ちた、または衰えたように感じます。これは毎日の活動量(運動量)が減ってしまったからなのです。使わないでいると筋繊維はどんどん細くなり、日常生活で使う程度だと脂肪もつきやすくなり太ることが多くなります。

 

 特に歩行に大活躍する腸腰筋の衰えは顕著にでてきます。歩かなくなる、長時間の座りっぱなし。これでは筋力は低下する一方です。

 

 また、筋肉は常に鍛え続けなければいけません。筋肉の貯金というのは残念ながらできません。しかし今よりも少しでもいいので動くことを日常生活に取り入れることで筋肉量は増えてきます。

 

 高齢者の筋肉は速筋が衰え、早い動きが苦手になっています。その上、瞬間的に判断する能力も衰えているので、とっさに状況を判断し、転ばないための動作に移るための命令を脳が筋肉に伝えることが難しくなっています。

 

腸腰筋の筋力低下による骨盤後傾

腸腰筋の筋力が運動不足などによって低下してくると画像の右側にあるような姿勢になります。本来筋肉は弾力のあるゴムのような性質であり、常に骨盤を中立に安定させます。しかしまるでゴムが伸びきったような状態になると骨盤の安定がなくなり後傾してきます。

 

 

腸腰筋と転倒の関係

腸腰筋の役割

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股関節屈曲

股関節の屈曲は足を上げる行為です。膝を高く持ち上げれば上げるほど腸腰筋が収縮します。つまり腸腰筋の筋力低下が起こると、足を持ち上げる高さが低くなり、同時に力が無意識に衰えていくことで少しの段差でもつまずくようになるということです。骨盤後傾では足を上げる高さも姿勢の関係から低くなります。

 

股関節の伸展

股関節の伸展は足を後方にあげる力です。これは歩行の中では蹴りだす際の力を発揮するときに使われます。

腸腰筋がの運動機能が低下すると前進するための蹴りだしがうまくいかずつまづくことがあります。骨盤が後傾すると伸展の可動域が狭くなり歩幅が狭くなることがあります。

 

転倒の前兆

歩行スピードが落ちた

歩行スピードが以前よりも遅くなったと感じる方は腸腰筋が弱くなっている可能性が高いです。股関節の伸展がうまく働いていないことで発生します。

 
階段の上り下りが辛い

階段の上り下りは股関節の屈曲と伸展の両方が大切になります。もちろん大殿筋の筋力不足なども考えられることはありますが腸腰筋の筋力低下も十分に考えられます。

 

すり足になってきた

すり足になってくると転倒するまでも時間の問題になります。すでにすり足の方は十分注意して歩きましょう。ただし、腸腰筋トレーニングを行えばある程度は回復するのであきらめずに前進していきましょう。

 

歩幅が狭くなってきた

 歩幅が狭くなると同時に足が高く上がらなくなります。何かにつまずいたときに姿勢を立て直すことが難しくなります。つまずいたときに転ばないためには、つまずいた次の1歩を骨盤よりも前に出さなければいけません。

足が高く上がらないということは、次の1歩までの時間がそれだけ短くなります。加えて、力強く大きな1歩を素早く出さなければ、骨盤よりも前の位置に足を運ぶことができません。

 

 

 転倒する前のオススメ腸腰筋トレーニング

 

皆さん、あきらめる必要はありません。年齢を重ねても、筋力を鍛えることはできます。筋肉は最大限の力を発揮した後、必要な栄養と休養をとると運動前よりも太くなるのです。そして人体の中で唯一成長し続けることができる器官です。そんな可能性があるのなら鍛えたほうが良いとは思いませんか?ご紹介します。

 

足上げトレーニング

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足上げトレーニングは腸腰筋を鍛えるのに有効です。その場で立った状態で50回交互に足を上げてみましょう。手も同様に上げていくことで脳の体操にもなります。姿勢を崩さないように行うことがポイントです。

 
座位の腸腰筋トレーニング

 

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立ってやることが難しい方は座った状態で足を上げていきましょう。

胸を張って手も同様に振りながら行います。回数は50回を目安にしましょう。

 

踏み台を使った応用トレーニング

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負荷を高くしたトレーニング方法として踏み台があります。踏み台は段差があるためお尻の筋肉も同様に鍛えることができます。無理の範囲で30回~50回行いましょう。

 

まとめ

年齢を重ね、「速く歩けなくなってきた。」「最近ふらつくことが多くなってきた。」と感じたら、今すぐにでも筋力トレーニングをはじめましょう。歩く能力は必ず筋力トレーニングによって蘇ります。転倒による骨折、寝たきり、認知症という方が多いのも事実であります。いつ転倒するかわからない状態でいることよりも常に快適な生活を送るために日々の習慣として取り入れていきましょう。